第118号
ようやく緊急事態宣言が解除され、学校や幼稚園にも通常生活が戻りつつあります。思えばこの1年半余り、子ども達は大人以上にいろいろな制限を受けてきました。リアルな体験が子どもの成長には欠かせません。密は避けつつ、いろいろな経験をしてほしいと思います!
家庭内での事故を防ごう!
窒息、誤飲、熱傷などの事故が結構家庭内で起きています。そしてこれら家庭内の事故は、ちょっとした工夫・気づかいで防げるものです。
窒息:少し古いデータになりますが、H22~26年の5年間に子供(14歳以下)の窒息死事故は623件も起きています。ビー玉等のおもちゃや、団子・飴・ゼリー・ブドウ・ミニトマトなど丸くてツルっとした食品は要注意!丸飲みすると詰まりそうな大きさのものは与えないことが第一。小さい子にはブドウやミニトマト等は切って与えましょう。食事中、口に物を入れて走り回ったりするのも危険です。
万が一窒息した場合には、すぐに背部叩打法(頭を低くしたうつ伏せ状態で背中を平手で何度も叩く)、年長児には腹部突き上げ法=ハイムリッヒ法(児の後ろから両腕を回し、みぞおちの下で手を握り拳にして、腹部を上方へ圧迫 )を躊躇せず試してください。すぐに出ない時は救急車要請を。
誤飲:薬やタバコ、洗剤など乳幼児は手に届くところにあるものは何でも口に入れたがります。近年増えているのはジェルボール型洗濯用洗剤の誤飲事故。
カラフルで子供の目をひきますが、なめたり口に入れるとビニール膜は溶けやすく、高濃度の界面活性剤を含む液が流れ出します。肺炎、肺水腫や呼吸不全に陥ることがあり、海外では死亡例も報告されています。誤飲すると危険なものはまずは子供の手の届かない所でしっかり管理しましょう。
実際に何か中毒のおそれがあるものを子どもが飲んだり食べたりしてしまった場合、以下の「中毒110番」が毒性や処置方法、受診の目安など一般の方々へ情報提供をしています。
中毒110番
・大阪中毒110番(365日24時間対応)
072-727-2499
・つくば中毒110番(365日9~21時対応)
029-852-9999
・たばこ誤飲事故専用(自動音声による情報提供)
072-726-9922
熱傷:ポットのお湯、みそ汁・カップ麺の汁、料理中の油など身近な所にやけどの原因となるものはたくさんあります。寒くなると暖房器具に触ってのやけどが増えます。ポットや炊飯器は床に置かない、引っ張ってこぼす危険があるので小さい子のいる家ではテーブルクロスを敷かない、暖房器具のまわりに防護柵を設置するなどの工夫をして熱傷事故を防ぎましょう。
やけどをした場合、まずは流水や氷で10分以上(可能なら30分位)冷やします。冷えピタではダメです。子どもの手のひら以上の広範囲熱傷や、やけどの部分が白くなったり、黒くなったりしている場合などは救急対応が可能な病院を受診しましょう。
インフルエンザワクチンについて
12月上旬までの予約は既に予定数に達し、現在予約受付をストップしています。今後のワクチン納入量やコロナワクチン進捗状況をみて11月中頃に予約再開予定です。ご希望の方は時々ホームページや予約サイトをチェックしてください。
感染症流行状況
特に大きな流行疾患はありません。
感染症 |
人数(人) |
溶連菌 |
0 |
アデノウイルス |
1 |
RSウイルス |
3 |
インフルエンザ |
0 |
(2021.9.1~9.30)
今月の一冊
「巨人にきをつけろ!」
さく:エリック=カール
やく:もり ひさし
巨人のぶきみな庭に迷いこんだ子どもたちは、食べられそうになり、ドアや門をくぐって必死に逃げまどいます。ページごとに切り込み窓を開けると、思いがけぬ展開が待ち受け受けている面白い絵本です。 (T.K.)
今月の予定
10月 2 9日(金) 守谷市1歳6か月児健診
*5日(火)、12日からの平日は17:00~新型コロナまたはインフルエンザワクチン接種のため、一般診療は17:00受付終了とさせていただきます。予約外の方はワクチン終了後の診察になる場合もありますが、ご了承下さい。