第133号
あけましておめでとうございます。
暗いニュースが多かった2022年でしたが、2023年は希望のもてる平和な世界となってほしいと切に思います。今年もよろしくお願いいたします!
こども家庭庁
2022年、日本のこども出生数は80万人を切ったといわれています。現在親世代になっている人達が生まれた1990年代の出生数は120万人前後でした。日頃、外来をしていると3~4人兄弟、それ以上のお子さんがいるご家庭も結構あり、少子化をあまり感じていなかったのですが、30年間で出生数が2/3に減ってしまったという事実は衝撃でした。
2023年4月に「こども家庭庁」が内閣府の外局として発足することになりました。これまで大人中心に動いてきた国の仕組みを「こどもまんなか」へと変えていくことを目指しており、
・こどもや子育てをしている人の目線に立った政策を作ること
・すべてのこどもが心も身体も健康に育ち、幸せになること
を実施していく機関として設立されます。こどもの政策に関して、これまで各省庁バラバラに担われてきた役割を一本化し、司令塔的な機能を持つことが期待されています。
具体的にどのようなことが変わるのか、私自身も今ひとつわかりませんが、こどもを産み育てやすく、すべての子どもがのびのびと、その子らしく幸せに暮らせる環境が整うよう、こども家庭庁が機能的に働くことを期待したいと思います。そして少子化に歯止めがかかりますように!
インフルエンザが流行の兆し
12月末からインフルエンザA型の患者さんがちらほら出始めました。ここ3年近くほとんどインフルエンザの流行が無く幼い子達には免疫がないために、年明け学校や園が始まると一気に広がるのではないかと危惧しています。
潜伏期は現在のコロナと同様、1-3日程度。突然の高熱、頭痛、関節痛などで発症し、コロナ感染と区別がつきにくいですが、インフルエンザの場合は、眼がなんとなく赤くウルウルして、ボーっとした顔つきになっていることが多いです。
インフルエンザは自然に治る疾患なので、抗インフルエンザ薬は必ずしも必要ではありませんが、以下のような治療薬があります。
タミフル:1日2回内服。粉薬とカプセルあり、粉薬は少々苦いです。以前、異常行動とタミフルの関係が騒がれましたが、インフルエンザに罹るとタミフルを内服していない場合でも、突然起きて歩き出したり、訳の分からないことをしゃべり出したりといった異常行動がみられます。おそらくはインフルエンザの症状として現れた異常行動と考えられます。
イナビル:10歳以上の小児及び成人は2容器、10歳未満の小児は1容器を1回だけ吸入する治療薬。
リレンザ:1日2回、専用容器で5日間吸入。
ゾフルーザ:錠剤を1回だけ内服。低年齢になるほど効きにくい株の出現頻度が高くなると言われており、また発売直後にコロナ流行が始まりインフルエンザ流行がほとんどなかったことから、あまり投与経験がありません。
ラピアクタ:点滴で投与。当院では扱っていません。
★インフルエンザの出席停止期間★
「発症後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで」となっています。
マイナンバーカード保険証に利用開始
報道でご存知の通り、いずれ紙保険証が廃止され、マイナンバーカードに一体化されることになりました。当院でも1月から顔認証システム・マイナンバーカード保険証の利用が可能になります。
しかし、「マル福」の番号等はマイナンバーカードに入りません。マイナ保険証をご利用の場合でも、紙の医療福祉費受給者証は必ずご持参ください。そして、紙保険証が本格的に廃止されるまでは、従来通りの紙(今は多くの皆さんプラスチックカードですね)保険証で、普通に診療を受けられますのでご安心を。
感染症流行状況
12月はコロナウイルス感染者がこれまでで最も多い1ヵ月でした。12月末からインフルエンザも出始めましたのでご注意ください。
今月の一冊
「おもちおばけ」
作・絵:ささき ようこ
おばあちゃんがおくってくれた大好きなおもち。くまくんが、おしるこを作ろうとお持ちを焼き、あずきを煮ていると、ぷくぷくふくらんで、おもちおばけに鳴っちゃった‼ ユーモラスで暖かいおもちの絵本です。(T.K.)
今月の予定
★コロナワクチン接種のため
(火)(金) 17:00受付終了(月水は17:30まで)
1月14日(土) 11:30受付終了