第160号
桜の開花とともに新年度が始まりました。朝晩、小中学校の校庭や前川製作所のライトアップされた桜を観ながら通勤するのは、この時期の楽しみです。市内の公園やふれあい道路など、この辺にも桜の名所はいっぱい。楽しんでくださいね!
そして入園入学、進級おめでとうございます。笑顔で1年が過ごせますように。
近視の進行抑制
近視は世界的に増加しており、最近の日本における裸眼視力0.1未満のこどもの割合は、小学生38%、中学生61%、高校生68%と、数年前に比べても数%ずつ増加しています。
近視は、遺伝的素因と環境要因により発症し、身長が伸びる小中学生期に特に進行します。環境要因として大きいのは、①近業(スマホやPCなど近くで物を見る作業)の増加と②屋外活動の減少です。
近視の発症や進行を抑制するためには…
- 近くのものを長時間見続けないようにすること
幼い子がスマホを手に持つと、目とスマホの距離は恐ろしいほど近い!近距離で小さいものを長時間見続けると、近視ばかりか斜視になる可能性もあります。2歳未満には極力スマホを見せない。スクリーンはなるべく大きいものを使用。デバイス使用時間の制限。10分見たら10秒遠くを見る。等の対策を!
- 太陽光をあびること
太陽光に含まれる特定の波長が近視の進行抑制に働くことがわかっています。建物の影や木陰、曇りの陽でも充分なので、1-2時間は外で過ごし太陽の光を浴びましょう!でも太陽は直接見ないで下さいね。戸外で普通に歩いたり遊んだりすればよいのです。
中国や台湾、シンガポールなどでは、国家プロジェクトとして、これらの対策を進めているそうで、その結果、近視の進行は抑制されてきています。
近年では下記のようないろいろな近視進行抑制治療法がでてきたようです。どこの眼科でもできるというわけではありませんが、ご興味のある方は調べてみてください。まずはすぐできる上記対策を!
・低濃度アトロピン点眼薬
・近視管理用の特殊メガネ
・多焦点ソフトコンタクトレンズ
・オルソケラトロジー(夜間装着コンタクトレンズ)
・レッドライト治療
麻疹風疹(MR)ワクチン接種期間延長
昨年来、MRワクチン最大手の製薬会社が、製造上の問題原因究明のため製造を停止し、ワクチン供給が不足する事態が続いています。このため、1~2歳の1期、就学前年長さんの2期に該当する定期接種の該当者は、令和9年3月31日まで定期接種としての期間が延長されることになりました。
下記に該当するお子さんは、本来、今年3月31日で接種期間終了でしたが、再来年までOKということになったのです。
1期:2022年4月2日~2023年4月1日生まれ
2期:2018年4月2日~2019年4月1日生まれ
最近、国内各地で麻疹感染者が報告されており、感染者の中には2回ワクチン接種済みの人もいますが、ワクチン未接種者の割合が高くなっています。麻疹は、普通に経過してもインフルエンザよりずっと重症です。最初は風邪症状でも高熱が続くようになり、数日すると発疹が出て全身に広がり、咳が悪化、肺炎・中耳炎・脳炎等の合併症も多い病気です。数年経ってから亜急性硬化性全脳炎という予後不良な難病が発症することもあります。
たま~にワクチンを全く受けていないご家庭がありますが、最低限、MRワクチンだけは全員接種してほしいと思います。
現在、ワクチンが思うように入荷せず、外部からのネット予約は休止しています。MRワクチン接種希望時は電話でご相談下さい。在庫が無く入荷待ちになる場合もありますが、ご了承ください。
(おたふくかぜワクチンも最近供給不足で、近々こちらもネット予約を休止するかもしれません。)
感染症流行状況
大流行しているものはありませんが、溶連菌感染症や嘔吐下痢の胃腸炎が比較的多い傾向です。インフルエンザやコロナはあまりみなくなりました。RS、ヒトメタニューモウイルスなど、人数は多くありませんが、ちらほら出ている状況です
今月の一冊
「ながい ながい あさごはん」
作・絵 ボコヤマクリタ
クルックの森に気持ちのいい朝が来ました。双子のうさぎが外で朝ご飯を作っていると、どこからかいいにおいが。おいしそうなにおいにつられて、動物たちが次々とお隣さんのおうちに向かいます。最後にたどりついた場所は…‼
おいしい朝ごはんリレー、心も体も満たされる絵本です。 (T.K.)
今月の予定&お知らせ
4月 10日(木) つくばみらい市3歳児健診
17日(木) 守谷市3歳児健診
24日(木) 常総市1歳6か月児健診