第98号
今年は暖かい日が多く、過ごしやすくてよいのですが、地球温暖化?と思うとちょっと複雑…。
2月9日は守谷ハーフマラソン。当院の前がスタート地点です。参加する皆さん、頑張ってくださいね!
新型コロナウイルス
連日トップニュースで報道されている新型コロナウイルス。刻々と状況が変化し、1月末には無症状の人の感染も確認されました。今後どこまで感染が広がるのか、果たして終息するものなのか、目が離せません。
もともとヒトに感染するコロナウイルスは何種類かあり、「風邪」の10~15%はコロナウイルスが原因だと言われています。その他に、動物から感染し重症肺炎を起こすコロナウイルスとして、2002年に中国で発生したコウモリからのウイルスが原因となった「重症急性呼吸器症候群(SARS)」、2012年にサウジアラビアで発見されたラクダからのウイルスが原因となった「中東呼吸症候群(MERS)」が知られています。そして、今回が3番目の新型として発生してきたわけです。
報道や厚労省の発表からわかる範囲では、今回のウイルスは、SARSやMERSに比べると、軽症の人が多いようです。診ただけではおそらく風邪やインフルエンザと区別がつかないものと思われます。現在の所は、患者さんと接触の可能性があるかどうかだけが疑う根拠となります。
1カ月以内に中国に滞在歴があるお子さんが発熱や咳の症状が出た場合には、まず保健所(守谷・取手は竜ケ崎保健所、常総・つくばみらいはつくば保健所)に電話をし、指示を仰いでください。
日常生活では、手洗いをまめにする、人ごみをなるべく避けるなどが大切です。正しく着用すればマスクも一定の効果がありますが、完全に防げるものではないので注意しましょう。
花粉症の季節です
今年もこの季節がやってきました。東京のスギ花粉飛び始めは2月10日頃、飛散量は例年より少ないと予測されていますが、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみといった症状が出てきたら、早めに治療を開始しましょう。子どもはかゆみで掻き壊したりすることが多く、この時期、湿疹の悪化もよくみられます。
治療は抗アレルギー剤の内服が基本です。内服薬だけで症状がおさまらない人には抗アレルギー剤の点眼やステロイド点鼻薬なども処方しています。
ヒブワクチン供給停止について
ヒブワクチンは、小児の細菌性髄膜炎等の重症感染症を防ぐ重要なワクチンです。生後2ヵ月からのヒブ及び肺炎球菌ワクチン接種が広まったことにより、小児の細菌性髄膜炎は10数年前と比べ激減しました。
そのヒブワクチンの「注射針」に異常が数件報告されたことから、製造工程の調査を行うため、1月末に出荷が停止されました。全国どこの医療機関でも当面の間、ヒブワクチンを購入できない状況になり、当院でも在庫が無くなり次第、ヒブワクチン接種ができなくなります。
まずは免疫のない赤ちゃんをヒブ感染症から守るため、生後2-3ヵ月の赤ちゃんを優先的に接種したいと思います。厚労省からも「ヒブワクチンは当面、1回目と2回目の接種を優先するよう」通達がありました。供給が再開されるまで、3回目及び4回目のお子さんは接種を延期していただきます。
ヒブワクチンのネット予約は現在停止していますので、接種希望時は窓口へお電話ください。これからワクチンデビューする生後2ヵ月の赤ちゃんは優先的に接種しますので、お電話でご相談下さい。
感染症流行状況
インフルエンザA型は12月がピークだったようで減少傾向です。これからB型が流行するかは全く予測不能。溶連菌や胃腸炎の患者さんがやや多めです。
感染症 |
人数(人) |
溶連菌 |
19 |
アデノウイルス |
1 |
RSウイルス |
1 |
ロタウイルス |
0 |
マイコプラズマ |
3 |
インフルエンザA |
53 |
インフルエンザB |
0 |
ヒトメタニューモウイルス |
1 |
(2020.1.4~1.25)
今月の一冊
「空からのぞいた桃太郎」
作:影山 徹
おじいさんは山で芝刈り、おばあさんは川で洗濯へ。川上から桃がドンブラコ、中から生まれた桃太郎。犬・さる・きじを連れ、向かうは鬼ヶ島!
「桃太郎」の世界が空から鳥のように見た目線で描かれ、季節の移ろいが素敵な絵本です。 (T.K.)
今月の予定
2月20日(木) 常総市3歳児健診
28日(金) 守谷市1歳6か月児健診