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　陽が伸び、草木のつぼみも膨らみ始め、春の足音を感じるこの頃です。思えば3年前、突然「全国一斉休校」となり卒業式・入学式もままならない生活を強いられた子供達。

ようやく、今月13日以降「マスクは個人の判断で」となります。園や学校での子供達のマスク着用は原則無しにし、黙食もやめて楽しい給食時間を過ごしてほしいと思っています。一方、着用希望者や咳が出るなど症状がある人はマスク着用し、それを特別視することがないようにと願っています。

医療機関は感染患者さんと常に接し、自らが感染した時の影響が大きいため、これまで通りのマスク着用を継続するしかありませんが…。

 

４月からの定期予防接種について

法令改正はこれからですが、４月から以下の変更が予定されています。

・四種混合は生後２か月～

現在は生後３ヵ月から開始する四種混合ですが、生後２か月から接種可能になります。最大のメリットは百日咳予防！赤ちゃんが百日咳にかかると重症化しやすいので、２か月になったら、ロタ・ヒブ・肺炎球菌・Ｂ型肝炎・四種混合の５種類をまとめて毎月接種するのがお勧めです。

・９価HPVワクチンが定期接種に

子宮頸がんの大部分は、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染が原因です。HPVは性交経験のある男女なら大部分が感染したことがある“ありふれたウイルス”で、多くは無症状のまま自然に排除されます。一部感染が持続した状態になると、数年～数十年後に感染細胞が異常な形に変化し、さらに一部が子宮頸がんへと進行します。

ヒトパピローマウイルス(HPV)は200種類以上の型があり、そのうち子宮頸がんなどを起こしやすい型を高リスクHPVといい、現在行われているサーバリックス(2価)・ガーダシル(4価)には最も頻度の高い16型と18型が含まれています（4価はその他に陰部に発生するイボ等を防止する低リスク型の6、11型が入っています）。9価はそれに加え、31,33,45,52,58型の高リスク型が加わり、子宮頸がんの原因ウイルスの90％近くがカバーされます。

4月以降は、この９価ワクチンでの接種をお勧めします。現在の所、初回・2カ月後・6カ月後の3回接種ですが、今後９価は2回接種になることも検討されています。

 

救急外来はどんな時受診する？　～Part 2～

嘔吐

　最も頻度が高いのは胃腸炎の嘔吐。何回も吐くと次第に顔色が悪くぐったりしてきますが、通常半日程度で自然に嘔吐はおさまります。嘔吐した後は１-2時間食べたり飲んだりせずにお腹を休め、その後少しずつ飲水が摂れているようなら夜は様子をみて大丈夫でしょう。

嘔吐下痢が頻回でますます顔色が悪くなる、血液や胃液・胆汁色(黄緑色)の液を吐く、意識がボーっとしている等の時は救急外来受診を。

• 嘔吐の他に、強い腹痛、いつもと違う機嫌の悪さ、血便などが見られるときは腸重積等、緊急処置が必要な病気の可能性があります。救急受診を。
• 強い頭痛を伴った嘔吐、頭を強く打った後の嘔吐も救急受診を。

 

咳・息が苦しい

　風邪や気管支炎などで咳が出ますが、咳は細菌やウイルスなどを排除しようとする防御反応なので、苦しさのない咳は様子をみましょう。救急外来を受診する可能性が高い咳は、喘息とクループです。

　咳が多くても呼吸が苦しい感じがなく、横になって眠れるようならしばらく様子をみましょう。呼吸が早い(多呼吸)・肩で息をする(肩呼吸)・肋骨や喉元がへこむ(陥没呼吸)・苦しくて横になれない(起座呼吸)・チアノーゼ出現・犬の遠吠えやオットセイの鳴き声のような咳が止まらず窒息しそうな咳込み、等は呼吸困難の兆候です。救急受診を。

 

感染症流行状況

２月下旬にはコロナ感染者をほとんどみなくなりましたが、インフルエンザA型の流行が続いています。幸い、心配したほどの大流行にはなっていないようです。県内他地域では少数B型が検出されていますので、今後B型インフルエンザが流行らないか要注意です。

 

今月の一冊

「てくてく　とことこ」

絵：いしかわ　こうじ

案：サトシン

２本の指を使って、てくてくとことこ。ぴょーん。そろそろ。しゅるるるーっとリズミカルな言葉とともに楽しい冒険の世界を歩く。親子で一緒にやってみよう！手を使って脳を育てる絵本です。（T.K.）

 

今月の予定

3月   6日(木)   守谷市３歳５カ月児健診

　　16日(木)  常総市乳児健診

　　17日(金)  守谷市1歳6か月児健診

★コロナワクチン接種のため　　

　(火)(金)　17:00受付終了（月水は17:30まで）