第119号
10月末1年ぶりに茨城県内のコロナ感染者が0人となり、その後も1日数人で経過しています。園や学校でも従来通りとはいかないけれど運動会や遠足が行われ、秋のひと時を楽しめたのではないでしょうか?
この冬第6波が来るのか、インフルエンザが流行るのか流行らないのか、全く予測できませんが、もうしばらく基本的な感染対策を続けてくださいね。
ちょっと気になる赤ちゃんのからだ
頭の形がいびつ
赤ちゃんは狭い産道を通って生まれるので、その時は頭がコンパクトになるよう数枚の頭蓋骨が重なりあい、生後は大きくなる脳の成長を妨げないよう、すぐには骨がくっつかない仕組みになっています。そのため、胎内あるいは生まれるときの圧迫、生後の向き癖や寝かせ方で、一定の方向に圧迫され続けると容易に赤ちゃんの頭は変形します。
ごく一部には頭蓋骨早期癒合症(頭蓋骨のつなぎ目が通常より早くくっついてしまう病気で手術が必要)などの病気が隠れていることもありますが、多くは外圧による頭蓋変形です。軽度のものは、お座りやハイハイが始まり、寝てばかりの状態から解放されると徐々に変形が目立たなくなります。同じ方向ばかりで寝ないように時々頭の向きを変えたり、日中赤ちゃんが起きている時はうつ伏せで遊ぶ時間をとったりするといいかもしれません。
高度の変形に対してはヘルメットによる矯正を行っている専門医療機関もあります。治療開始の推奨時期は生後4~6ヵ月、お風呂の時以外は1日中装着し、着用期間平均5カ月、自費診療で数十万円かかるようです。
でべそ(臍ヘルニア)
臍帯が取れた後に臍輪が閉じずに臍の皮膚の下に腸が脱出した状態で、新生児の10人に1人位は臍ヘルニアだと言われています。さわるとブヨブヨしますが、破れることはありません。放置しても1歳で80%、2歳までに90%は自然に治ります。
気になる場合は、綿球でお臍を圧迫しテープで固定する圧迫療法を行うこともありますのでご相談ください。100%閉じるとは言えませんが、早いと1ヵ月程前後で閉じます。月齢が小さい方が治りやすいようです。2-3歳過ぎても突出している場合や、臍は引っ込んだのに皮膚のたるみが目立つ場合は、小児外科で手術をします。
湿疹
生後しばらくして顔ににきびのような赤いプツプツができる新生児ざ瘡。頭や眉毛、耳周囲などに白~黄色のかさぶた状のものができてくる脂漏性湿疹。生まれてしばらくは母体から移行した性ホルモンの影響で赤ちゃんは皮脂の分泌が盛んなためにこれらはできます。石鹸をよく泡立てて優しく洗い、清潔にすることで生後2-3か月ごろまでに次第に治ってきます。洗顔後乾燥するときはワセリンをぬるとよいでしょう。頭にこびりついてしまったかさぶた状のものは入浴前にワセリンやベビーオイルで少しふやかしてから洗うと少しずつとれてきます。
生後2-3か月頃から顔や頚部にかゆみを伴った赤みが広がりアトピー様の湿疹ができてくるお子さんもいます。その場合は清潔にすることに加えて、ステロイド剤や保湿剤を塗ることもあります。湿疹で荒れた皮膚からは食物や諸々の刺激が入りやすくなります。なるべくきれいなお肌を保てるようにしっかり治療しましょう。
インフルエンザワクチンについて
例年より少ないのですがワクチン追加納入の目途がたち、また新型コロナワクチンの個別接種が11月初めで終了することになったため、11月12月のインフルエンザワクチン追加予約を行います。
・予約再開日時:11月8日 AM6:00~
・予約可能時間:8:45 17:00 17:15
感染症流行状況
特に大きな流行疾患はありません。
感染症 |
人数(人) |
溶連菌 |
1 |
アデノウイルス |
4 |
RSウイルス |
0 |
インフルエンザ |
0 |
(2021.10.1~10.30)
今月の一冊
「オリーとおちばのまほう」
作:二コラ・キルン
訳:増子 久美
ちょっぴり寒い秋の朝。オリーとネコのパンプキンは外に遊びに出かけました。するとぴゅーっと風がふいておちばが舞い上がり、子ネコが現れます。オリーは遊びに夢中になり、パンプキンをおいて、子ネコと森の奥へ・・・。おちばの魔法が引き起こした、おっちょこちょいなオリーの1日。心がほっこりする絵本です。 (T.K.)
今月の予定
11月 11日(木) 黒内小就学児健診
18日(木) 常総市1歳6か月児健診
*17:00から新型コロナまたはインフルエンザワクチン接種のため、一般診療は17:00受付終了とさせていただきます。