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第142号

[2023.10.02]

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先日の「中秋の名月」、きれいなまんまるお月様でしたね。月の模様を見て、いろいろ想像してみましたか?

秋は運動会や発表会、文化祭などいろいろな行事もあることでしょう。コロナが広がって以来、制限されていた行事も今年はめいっぱい楽しんで下さいね。

 

いろいろ流行っている感染症

 ここ数カ月、いろいろな疾患が流行っています。昔と違って、様々な迅速検査キットが出ていますから、熱が出ると、どうしても原因をはっきりさせないといけないような風潮が広がっています。特にコロナは症状から診断することが至難の業なので、医療者側も検査をし過ぎているよなぁ、と思うこの頃。あと2-3年したら、「コロナは風邪の一種」として、特別扱いしなくてよい疾患になっているといいな、と思いますが…。

 子どもがかかる病気の多くは自然治癒しますので、何でもかんでも検査が必要なわけではありません。最近目につく感染症について、どのような症状が出て、どんなタイミングで検査しているのか等を今月は書いてみたいと思います。

インフルエンザ

 突然の発熱で、頭痛や体・関節の痛みなどを伴うことが多く、ぐったり感があります。目が少し赤くウルウルした感じになっているとインフルエンザっぽいです。発熱直後はウイルス量が少なく検査で陰性になってしまうこともあるため、数時間~半日以上経ってからの検査がお勧めです。周囲の感染状況や症状から明らかにインフルエンザと思われるときは検査をしない場合もあります。

溶連菌感染症

 熱が出ないことや、自然に解熱してしまうこともありますが、後からリウマチ熱や急性腎炎を起こしてくる場合があり、抗生剤治療が必要な疾患です。「つばを飲むのも痛い」みたいな咽頭痛があり、喉を見て濃く赤くなっていると溶連菌が疑われ、検査をしています。小さい子はあまり咽頭痛を訴えず、意外と嘔吐で来る子もいます。

 溶連菌と診断されたら、処方された抗生剤をしっかり飲んでください。たまに薬があわないと飲み終わる頃発疹が出る場合があり、その場合は薬を中止して受診してください。また、頻度は少ないですが、2-3週間後に腎炎になることがあるので、たまにおしっこを見てください。麦茶や紅茶のような色の尿が少ししか出ないとあやしいので、受診してください。

アデノウイルス感染症

 アデノウイルスには、50種類以上の型があり、型によって様々な症状が出ますが、多いのは高熱が4~6日続く扁桃炎タイプです。熱の割には元気で、始めはそれほど喉も赤くないことが多く、高熱が何日か続いてから検査していることがほとんどです。特効薬はないので自然治癒を待つしかありません。

 これに眼脂、眼の充血を伴う結膜炎を合併すると咽頭結膜熱(プール熱)といいます。プールだけではなく、飛沫・接触感染でうつります。また、熱はあまりないけれど、眼だけひどくなる流行性角結膜炎(はやり目)もあり、これは眼科を受診してください。

RS&ヒトメタニューモウイルス(hMPV)

 どちらも熱が続き、咳がひどくなり喘鳴が出るような疾患です。赤ちゃんのRSウイルス感染は重症化することがあり要注意ですが、いずれにせよ特効薬はありません。外来の場合、保険で決められている検査対象はRS:1歳未満、hMPV:6歳未満です。「周囲で流行しているから」という理由だけでは検査しません。それなりの症状があって医師が必要と判断した場合のみ検査をしています。

 

感染症流行状況

 9月下旬は、コロナよりインフルエンザの患者さんの方が多い状況でしたが、以前、冬に爆発的に流行していたような大規模流行には至っていません。溶連菌やアデノウイルスは増加傾向、RSはほとんどいません。ヒトメタニューモウイルス時々います。

 

今月の一冊

「ぽわぽわもりの おかいもの

さく:かとーゆーこ

 ぽわぽわもりのルントは、ママが書いてくれたメモを持って、パパと一緒にお買い物へ出かけます。ルントが買い物をするのはどこかなぁ?たくさんの商品が並んだ店内で、さがし絵遊びや、あてっこ遊びなども親子で楽しめる絵本です。(T.K.)

 

今月の予定&お知らせ

10月 26日(木) 常総市3歳児健診

10月6日より17:00~インフルエンザ及びコロナワクチン接種となります。一般外来は17:00で受付終了とさせていただきます。

インフルエンザワクチンの予約はいっぱいになりました。今後、キャンセルなどが出た場合はネットで予約が可能になる場合がありますが、キャンセル待ちは承れませんのでご了承ください。

 

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